ポケモンバトルでは、攻撃や素早さなどの能力が戦闘中に上昇・下降することがあります。
今回は、戦闘中の能力変化の倍率について解説します。
能力変化(ランク補正)とは
能力変化の概要
能力変化とは、対戦中に技や道具などによって起こる、ポケモンのステータス上昇・下降のことを指します。ランク補正とも呼ばれます。
変化するステータスは、攻撃・防御・特攻・特防・素早さ・命中率・回避率の7種類です。
能力変化の確認方法
スカーレット・バイオレット
『スカーレット・バイオレット』では、対戦中にYボタンで現在の能力変化を確認できます。緑の三角が上昇分、赤い三角が下降分です。
ソード・シールド
『ソード・シールド』では、対戦中にYボタンで現在の能力変化を確認できます。赤い三角が上昇分、青い三角が下降分です。
ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール
『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』では対戦中に能力変化を確認できません。どの能力がどれだけ上下したか、自分で把握しておく必要があります。
能力変化時のメッセージ
能力ランクは、対戦開始時を0として、-6から+6までの13段階に分けられます。-6より下には下がらず、+6より上にも上がりません。
技や道具によって能力変化が起こった時、今のランクから変動するランクによって、表示されるメッセージが異なります。
ランク変化 | メッセージ |
+12 | 「パワーぜんかい!」(※1) 「○○が さいだいまで あがった!」(※2) |
+3以上 | 「○○が ぐぐーんとあがった!」 |
+2 | 「○○が ぐーんとあがった!」 |
+1 | 「○○が あがった!」 |
-1 | 「○○が さがった!」 |
-2 | 「○○が がくっとさがった!」 |
-3以下 | 「○○が がくーんとさがった!」 |
(※1)技「はらだいこ」で上がった時は「パワーぜんかい!」
(※2)特性「いかりのつぼ」で上がった時は「さいだいまで あがった!」となります。
変化する能力
攻撃・防御・特攻・特防
攻撃・防御・特攻・特防は技のダメージに関わる値です。これらの能力はポケモンごとにステータスが決まっていますが、能力変化により、一定の倍率をかけた値に変化します。
ランクと倍率の関係は、次の通りです。
例えば自身の攻撃ランクが0から+2になると与えるダメージは2倍、+4では3倍、+6では4倍になります。
素早さ
素早さは行動順に関わる値です。素早さの能力変化の倍率も、攻撃等と同じように変化します。
ランクと倍率の関係は、次の通りです。
例えば自身の素早さランクが0から+2になると素早さ2倍、0から-2になると素早さは0.5倍になります。
命中率・回避率
技の命中に関わる値です。自分の命中率ランクと相手の回避率ランクの差によって、技が当たる確率が上下します。
例えば、命中100のかえんほうしゃを、回避率が1段階上がっている相手に対して使うと、技が当たる確率は、3/4=75%となります。(表の-1のところ)
急所に当たった時
急所に当たった場合、攻撃側に不利となるランク補正は無視されます。
具体的には、攻撃側の攻撃・特攻ランクが0以下の時は0として計算され、防御側の防御・特防ランクが0以上の時は0として計算されます。
能力ランクを元に戻す方法
相手の上がった能力や自身の下がった能力を元に戻すための方法を、いくつか紹介します。
①ポケモンを交代
能力ランクの変化は、交代したら元に戻ります。「ほえる」や「ふきとばし」といった技で、相手を強制的に交代させ、相手の能力アップをリセットすることもできます。
自身が能力を下げられた場合でも、交代することで下がった能力は元に戻ります。「だっしゅつパック」を持たせておくと、能力が下がった時に消費して、味方のポケモンと交代ができます。
②上昇・下降で対抗
例えば、相手の「いやなおと」で自分の防御ランクを2段階下げられても、こちらが「てっぺき」で防御ランクを2段階上げれば、元のランクに戻ります。
③技でリセット
くろいきり
場の全てのポケモンの能力変化を元に戻す、こおりタイプの変化技です。
全体の場が対象であるため、「みがわり」や「とびはねる」を使っている相手にも効果があります。ただし、急所ランクの変化は元に戻りません。
「能力を下げる」技ではなく「リセットする」技であるため、特性「クリアボディ」や「まけんき」などの影響を受けません。
クリアスモッグ
相手の能力変化を元に戻す効果がある、どくタイプ、威力50の特殊技です。
こちらは「くろいきり」と違い攻撃技であるため、みがわりなどで相手の本体に技が当たらなった場合は効果は発動しません。
急所ランクの変化は元に戻りません。
「クリアボディ」など、能力を下げられない特性に対しても「クリアスモッグ」は有効です。また、「まけんき」や「かちき」など、能力を下げられたときに発動する効果を持つ特性は発動しません。
④道具でリセット
しろいハーブ
自身の能力が下がった時に消費して、下がった分の能力ランクが0に戻ります。
例1.「からをやぶる」で防御・特防が下がった場合、両方のランクが0に戻ります。
例2.「りゅうせいぐん」で特攻が2段階下がった場合、ランクは0に戻ります。
相手の特性「いかく」でも発動するため、意図せず発動してしまう場合もあります。
⑤能力変化を入れ替え
パワースワップ、ガードスワップ
相手の能力変化と自身の能力変化を入れ替える変化技です。「パワースワップ」は攻撃・特攻、「ガードスワップ」は防御・特防の能力変化を自分と相手で入れ替えます。
例.キュウコンの「オーバーヒート」で自身の特攻が2段階ダウン→パワースワップ
自身の下がった能力ランクは元に戻り、相手の特攻をダウンさせるといった戦術があります。
⑥特性でリセット
きみょうなくすり
ダブルバトル専用ですが、場に出たときに味方のランク変化を0にする特性です。自分の能力ランクの変化は元に戻せません。
この特性のポケモン:ヤドキング(ガラル)
⑦能力上昇を奪う
シャドースチール
ゴーストタイプ、威力90の、マーシャドーの専用技です。
相手のすべての能力ランクの上昇分を0に戻して、その分だけ自分の能力ランクを上げ、その後攻撃します。
相手のランクの下降分には影響せず、さらに、相手のみがわり状態を無視して攻撃します。